不安や負担を減らして、子どもの自然治癒力をサポートする治療を。
子どもは、自分の症状を言葉で上手に訴えることができません。
小さな子どもの場合は、症状以外にも全身状態をていねいにうかがって、風邪や腹痛などの症状の裏に重大な病気が隠れていないかをチェックします。
診療にあたっては子どもの精神的、肉体的負担をできるかぎり少なくする治療を心掛けています。
子どもは、おかあさんが緊張しているとさらに緊張してしまいます。まずはおかあさんの緊張を取り除くようていねいに症状をうかがいます。
子どもへのお薬の処方にはとくに気を遣っています。全身状態に大きな問題がなければ、風邪が原因の熱などは自然に治ります。お薬は自然治癒力をサポートするものと考え、不必要な抗生物質はできるだけ処方しないようにしています。
子どもは抗生物質の服用で下痢をしてしまうことがあります。下痢で体力を消耗してしまっては、本来あるはずの病気を治す力も低下して、本末転倒だからです。
不安を感じる保護者の方には、なぜお薬が必要なのか、必要でないのかをじっくりご説明します。
これまで乳幼児の風邪症状、熱は急激に重症化する事例もあるため、そのリスクを少なくするために本来であれば不必要な抗生物質の投与をしてきた、という側面がありました。
そのため、不必要な抗生物質の投与を避けるという意味でも、予防接種は大変重要です。
たとえば肺炎球菌のワクチンを済ませていれば、肺炎球菌ウィルス感染によって重症化する心配はきわめて少ないため、抗生物質は投与せずに自然に治す力をサポートしましょう、という治療方針を立てることができるからです。
当院で診察のうえ、小児専門病院での治療が望ましいと判断した場合は迅速に、久喜の土屋病院や、埼玉県立小児医療センターと連携を図ります。